MS&ADは地球環境との共生(プラネタリーヘルス)をめざします
MS&ADグループは、2022年度からスタートした中期経営計画において「地球環境との共生(Planetary Health)」を重点課題の一つに掲げ、気候変動への対応、生物多様性を含む自然資本の持続可能性向上に取り組んでいます。
安定した気候は、生物多様性が保全された健全な生態系によってもたらされています。豊かな森や海が失われると、温室効果ガスの吸収量が減るだけではなく、熱波や干ばつなどの異常気象により、自然環境にさらに大きな被害が発生します。
これらは相互に関連しており、当社グループは、気候変動対策とともに、自然資本・生物多様性の保全・回復にも取り組んでいきます。
2022年度からは、自然環境の保全・再生や環境負荷低減、 防災・減災、地方創生をテーマとした「MS&ADグリーンアースプロジェクト」を開始しました。eco保険証券、Web約款、動画パンフ等の活用による寄付の実施も含め、以下の4つのテーマで、レジリエントでサステナブルな社会を目指します。
(1)自然環境の保全・再生による防災・減災と地方創生 |
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(2)ペーパレスによる環境負荷低減 |
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(3)電力やガソリン利用の抑制による環境負荷低減 |
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(4)廃棄物削減による持続可能な資源の利用 |
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2021年11月に英国で開催された「COP26」では、2030年までに森林破壊をなくすという目標が提唱され、日本を含む100か国以上の政府が合意しました。その解決策として、生態系を活用して気候変動を緩和する「Nature Based Solution」の概念が示されました。
当社グループは、生態系を活用して気候変動の緩和と適応等の課題を解決する「Nature Based Solution」を「グリーンレジリエンス」と呼び、いちはやく取り組んできました。
「グリーンレジリエンス」とは、自然の恵みを活かし、生物の多様性を守りながら、自然災害の被害を和らげ、その魅力で地域も活性化するという、好循環を生み出す考え方を言います。
動画でわかる「グリーンレジリエンス」
日本では、度重なる豪雨被害もあり、河川の護岸やダムだけで防御するのではなく、流域全体で水害を防ぐ「流域治水」や自然を活かした社会基盤の整備「グリーンインフラ」が注目されています。これは、防災・減災だけではなく、第一次産業や観光の復興という面においても、自然を有効に活用するものです。
当社グループでは、自然の多面的な機能を活かしたレジリエントでサステナブルな社会を目指し、2022年度から熊本県球磨川、南三陸の自然環境保全・再生エリアで、環境保全活動を開始しました。2023年度は、関東でのプロジェクトも開始します。
生物多様性の高い健全な自然は、気象災害によるハザードの緩和、炭素の吸収、また豊かな生産や美しい景観といった恩恵を私たちの暮らしにもたらしてくれます。一方で、日本各地では過度な開発や管理の放棄により、自然環境の劣化が進み、世界的にも自然資本のき損は大きな社会課題となっています。
当社グループは、地域の活動団体と連携し、社員とその家族等のボランティアによる現地での環境保全・再生活動、オンラインレクチャー・ワークショップを通じて地域の社会課題解決に取り組んでいきます。