MS&ADインシュアランスグループ(以下当社グループ)は、「グローバルな保険・金融サービス事業を通じて、安心と安全を提供し、活力ある社会の発展と地球の健やかな未来を支える」ことを経営理念(ミッション)としています。今後の環境を踏まえて、2030年にめざす姿を「レジリエントでサステナブルな社会を支える企業グループ」としました。

この実現に向けて、環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)を考慮した事業活動を展開しています。特に、「気候変動の緩和と適応」「自然資本の持続可能性向上」「人権の尊重」を優先課題として、重点的に取り組んでいます。

 

「気候変動」は、すでに世界規模で様々な影響をもたらしています。特に自然災害の多発化・甚大化は、支払保険金の増大によりグローバルな保険システムを揺るがしかねない深刻な課題の一つです。当社グループは、2021年5月にCO2排出量削減の中長期目標を見直し、2050年までにネットゼロをめざすこととしました。また、6月には、今後計画される石炭火力発電所に対する保険引受や投融資を行わないこととする方針を明確にしました。さらに8月には、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に沿って、当社グループの気候変動に関する最新の取組みの詳細をまとめた「TCFDレポート」を開示しました。引き続き、自社で排出するCO2の削減に取り組むとともに、再生可能エネルギーの普及やCO2排出削減を後押しする保険商品、及び気候変動に関するコンサルティングサービスの提供を通じて、ステークホルダーの皆さまとともに脱炭素社会の実現に貢献していきます。

 

「自然資本」とは、森林、土壌、水、大気、生物等、自然によってもたらされる恵みであり、私たちの暮らしや企業の活動を支える重要な資本の一つです。自然資本の枯渇・劣化による影響の予測・分析を行うリスク評価サービスや、自然資本を活かした防災・減災及び地方創生(グリーンレジリエンス)の取組みを進め貢献していきます。

 

「人権の尊重」は、SDGsの中でも特に重視されている重要な課題です。当社グループでは、「MS&ADインシュアランスグループ 人権基本方針」を定め、現在の社会情勢を踏まえたバリューチェーン全体の人権リスクの把握と対応を進め、基本的人権を尊重した事業活動に務めています。

 

これらに加え、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)や人財育成についても、CSV取組(Creating Shared Value:社会との共通価値の創造)を支える重要な基盤の一つと位置づけ、取組みを進めています。女性活躍推進においては、2018年に設定した「2020年度までに女性管理職比率15%」の目標を達成し(2020年度16.1%)、次のステージとして「2030年度までに30%」という目標を掲げました。性別・国籍・人種・障がいの有無などにかかわらず、多様な人財がより活躍できる職場環境づくりを進めています。また、人財育成については、デジタルトランスフォーメーションの推進や、社会課題解決のためのイノベーション創出のために、新たな発想力で課題を解決する能力を備えた専門人財の育成に取り組んでいます。

 

大規模自然災害の多発や感染症の拡大等により、社会の在り方や社会課題が大きく変化するなかで、これからもグループ一丸となり、ステークホルダーの皆さまとともに「レジリエントでサステナブルな社会の実現」に向け、社会課題の解決に取り組み、社会によりよい価値を提供していきます。

2021年9月

原典之<br/>

 

取締役社長 グループCEO