取締役社長 グループCEOの原典之です。
 
MS&ADインシュアランスグループは、2010年に三井住友海上とあいおい損保、ニッセイ同和損保の3社が経営統合して誕生し、今年で10周年を迎えます。この間、財務健全性の強化、国内損保事業の収益力の向上、海外展開のための基盤整備などに取り組み、連結正味収入保険料は約1.4倍の約3兆5,000億円に拡大し、グループ統合前の約500~600億円の利益水準から2021年度にはグループ修正利益3,000億円を見通せるところまで成長しました。東日本大震災やタイ洪水、2014年2月の関東甲信越地方の大雪、北米での大規模ハリケーンや国内の巨大台風、そして、今般の新型コロナウイルスによるパンデミックなど、さまざまな難題もありましたが、その都度、防災・減災のための提案力の強化、新たな商品・サービスの開発、リスク管理手法の高度化、最新の技術を活用した迅速で効率的な保険金支払い方法の開発などに取り組み、一層強靭なグループへと成長させることができたと考えています。
 
2018年度にスタートした中期経営計画「Vision 2021」では、「世界トップ水準の保険・金融グループの実現」と「環境変化に迅速に対応できるレジリエントな態勢の構築」を目標に掲げました。その実現に向け、3つの重点戦略である「グループ総合力の発揮」、「デジタライゼーションの推進」、「ポートフォリオ変革」を着実に進め、成長を加速していきます。特に、デジタル化の進展は大きな社会変革をもたらします。こうした変革の波をチャンスと捉え、デジタル社会ならではの商品・サービスをさまざまな国や地域で展開し、そこから得られた知見を次に活かすことで、ビジネスモデルの変革につながるイノベーションの創出を目指します。
 
現代社会は、リスクの巨大化・複雑化や新たなリスクの出現など、事業環境は常に変化しています。昨今の新型コロナウイルスによるパンデミックは、世界経済や金融市場を揺るがし、企業の事業活動や人々の生活に大きな影響を及ぼしました。また、巨大災害の頻発は、地球環境問題の深刻さを物語っており、我々の事業にも大きな影響を与えつつあります。こうした時代だからこそ、社会との共通価値の創造(Creating Shared Value)の考え方やSDGsの課題解決の取組みが非常に大きな意味を持ちます。当社グループがめざす「レジリエントでサステナブルな社会」の実現に向け、社員一人ひとりがCSVの視点を持ち、SDGsを道しるべとしながら、お客さまの課題に向き合い、保険の力で解決に導くことに注力してまいります。それが、社会の持続的発展と企業の持続的成長にも確実につながっていきます。
どの時代においても、社会から必要とされる存在であり続けるために、当社グループの本来の強みである多様性とその総合力を活かし、ステークホルダーの皆さまと共に歩んでいきたいと考えています。
 
今後とも、より一層のご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

2020年6月