基本的な考え方と方針

MS&ADインシュアランス グループは、「MS&ADインシュアランス グループ コンプライアンス基本方針」の中で、当社グループの全ての役員・社員が、企業の社会的責任を常に認識し、事業活動に関連する全ての法令等を遵守し、社会の期待と要請に応えるため誠実かつ公平・公正な活動を実践することを定めています。

また、2017年2月に「MS&ADインシュアランス グループ 人権基本方針」を定め、バリューチェーンを含めた事業活動が、人権におよぼす顕在的・潜在的な負の影響に責任があることを認識し、人権を尊重した活動と対話の実践に向け、取組みを始めています。

事業活動においてさまざまな業務を外部に委託する場合が生じている実態を踏まえ、業務の外部委託に関する基本方針「MS&ADインシュアランス グループ 外部委託管理基本方針」を策定しました。グループ会社は、上記を踏まえて外部委託に関する管理態勢を整備し、適切に運営しています。

MS&ADインシュアランス グループは「MS&ADインシュアランス グループ 環境基本方針」に基づき、環境について経営戦略の一環として1.気候変動の緩和及び気候変動への適応、2.持続可能な資源の利用、3.環境負荷の低減、4.生物多様性の保全を主要課題と定め、ステークホルダーとともに取組みを推進しています。

具体的な取組み

人権に関する取組み

当社グループでは、人権デュー・ディリジェンスを通じて、①公平・公正なお客さま対応、②取引先・代理店における人権対応の考慮への取組み、③社員の健康への配慮と差別のない職場環境の実現を重点項目とし、定期的なモニタリングを行い、リスク低減の対策を実施しています。

外部委託先の適正性の確認

グループ国内保険会社では、新たな委託先を選定する際の基準を明確化しているほか、委託先への定期点検を原則年1回実施しており、お客さまの個人情報の管理態勢、経営の健全性及び業務遂行の適切性などを確認しています。

環境に関する取組み

当社グループでは、重点課題として「地球環境との共生(Planetary Health)」を掲げ、気候変動への対応と自然資本の持続可能性向上に取り組んでいます。

バリューチェーンにおける取組み

人権への配慮

当社グループは、サービスの調達等に関わるサプライヤーや代理店等のビジネスパートナー等の関係者に対して、事業活動において人権への負の影響が発生することを防止、軽減するように働きかけを行っています。

環境への配慮

パリ行動誓約へ署名し、2050年ネットゼロの実現に向けてあらゆる事業活動でサステナビリティを考慮する方針を策定しています。

2050年ネットゼロの達成に向けては、当社だけでなくサプライチェーンでの削減が重要となることから、お客さま、代理店などのステークホルダーとともに、脱炭素化社会への移行、社会のCO2排出量の削減に貢献する取組みを推進していきます。

自然資本の持続可能性の向上については、日本企業の生物多様性取組を推進するイニシアティブ(JBIB)の会長企業としてリーダーシップを発揮しています。

三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保では、1年に1回、取引先に「MS&ADインシュアランス グループ 環境基本方針」を説明し、環境への配慮について協力を依頼しています。代理店や取引先企業においての簡易版環境ISOである「エコアクション21」の認証の取得(三井住友海上のみ)や、エコ整備※の普及と、自動車リサイクル部品の活用を促進しています。

グループ各社で保険契約に係る証券や約款のペーパーレス化、ご契約者専用Webページを拡充し、郵送していた通知を電子化するなど、お客さまと連携したペーパーレス化を推進しています。また、事業で使用する文具など、グリーン調達にも積極的に取り組んでいます。

(※)エコ整備(「エンジン洗浄」)の普及推進
「エンジン洗浄」は2008年4月から、国の「グリーン購入法」上の特定調達品目に規定化されています。エコアクション21の認証取得の支援は、「エンジン洗浄」の普及にもつながっています。