気候変動の影響により、豪雨、洪水、サイクロンなどの自然災害が甚大化しており、災害による死者や被災者数を削減し、経済損失を減らすことが急務となっています。
人々の安心、安全な暮らしを支えるためには、万一発生した際に被るリスクをあらかじめ予測し、有事に備えたまちづくりが大きな意味を持ちます。
MS&ADインシュアランス グループがめざす「レジリエントなまちづくり」とは、安全かつ回復力のある持続可能な居住空間を実現することです。このために、防災・減災に関する調査研究を行い、災害による被害を防止・軽減する商品・サービスを提供し、万一の被災時には早急な復興を支援する取組みを進めています。
また、災害への対応力を持ったコミュニティづくりのためには地域社会の活性化が重要です。地域社会の活力の低下は、過疎化、社会サービスの不足を招くなど、さまざまな課題にもつながっていきます。地方創生は政府の重要施策の一つですが、私たちも地域特性に応じた産業振興策や自然資本を活かした災害に強いまちづくりのためのリスクマネジメント支援等、地域自治体やステークホルダーとともに取り組み、地域社会を活性化し「レジリエントなまちづくり」を実現していきます。

防災・減災に向けた取組み

【産学共同の研究・成果】

持続可能な社会を構築するため、防災・減災に関して、大学との共同研究を実施するとともに研究成果として新たなサービスの提供を実現しています。

リアルタイム被害予測Webサイト

エーオングループジャパン株式会社・国立大学法人横浜国立大学との共同研究の一環で、台風・豪雨・地震による被災建物数と被災率を市町村ごとにリアルタイムに予測できる世界初※1のWebサイト「cmap.dev(シーマップ)」を2019年6月に開設。
cmap.devは平時でも、過去に発生した主な台風・豪雨・地震を用いたシミュレーションや、世界中の気象情報を確認することが可能。※2
2020年6月には、台風上陸前から建物の被害を予測し、リアルタイムで公開する機能を追加。
「cmap.dev」は、広く地方自治体や企業等の防災・減災活動に活用されており、第29回地球環境大賞において最高位となる「大賞」を受賞

 

(※1) 2019年6月あいおいニッセイ同和損害保険株式会社調べ
(※2)Webサイトは一般公開しており、パソコンやスマートフォン等、あらゆるデバイスから24時間365日閲覧可能

 

産学共同研究成果【世界初】自然災害による被災建物棟数の「リアルタイム被害予測ウェブサイト」を開設

リアルタイム被害予測ウェブサイト「cmap.dev(シーマップ)」の新機能について

避難保険

自動車のテレマティクス保険のシステムを防災・減災の分野にも応用し、早期避難を促すような新しい避難保険の商品化をめざし、県立広島大学と共同研究を2019年9月に開始。避難弱者に対してだけではなく、企業、自治体も包括的にとらえ、避難行動が促進できるような保険商品の開発を志向

 

避難保険の商品化に向けて県立広島大学と共同研究を実施

【気象情報アラートサービス】

国内最大手の気象情報会社である株式会社ウェザーニューズと提携し、企業向け火災保険(プロパティ・マスター、ビジネスキーパー)、工事保険(建築オールイン、土木オールイン)及び運送保険(フルライン、サポートワン)をご契約のお客さまに、以下のサービスを無料で提供しています。

・お客さまが専用サイト上で設定した最大5地点の気象情報や気象予報を専用サイトで随時確認できます

・お客さまが業務に合わせて任意に設定した監視地点において、「降水量」「風速」及び「降雪量」の予報が基準値を超える場合や、監視地点から基準値以内の地点で「落雷」を観測した場合に、お客さま指定のアドレスにアラートメールを配信します

【自然災害への備え】

近年のたび重なる自然災害による、お客さまの水災・地震補償への関心の高まりに対応し、自然災害への「備え」を提案しています。お客さまへ改めて水災や地震等のリスクについて説明することで、お客さまに自らのリスクを見直していただき、備えていただくことを目的としています。また、災害時、避難所への避難や家屋の倒壊・流出などにより、お客さまと連絡がとれないケースが発生したことを踏まえ、お客さまと代理店との連絡手段を確保するためにインターネットサービスの利用も呼び掛けています。災害が起こった後だけでなく、災害が起こる前から「備えて」おくことをお客さまに注意喚起する取組みを推進しています。

ニーズ喚起のチラシ
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ニーズ喚起のチラシ
防災・減災情報の提供
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防災・減災情報の提供

【災害・被災時に役立つスマートフォン向けアプリ】

災害時に役に立つスマートフォン向けサービスを提供し、大規模自然災害に遭遇した時の安心・安全な行動をサポートする取組みを進めています。

【自然災害リスクの評価・分析に関するサービス提供】

自然災害の増加を受け、企業はこうした有事に備えることが重要な経営課題となっています。多様な自然災害のリスクについて評価・分析するサービスを提供し、レジリエントな事業活動を支えます。

<取組例>

自然災害ハザード情報調査

地震、風水災、火山噴火、落雷、積雪などに関する総合的な調査に基づきハザード情報を収集・整理し、企業施設の立地リスクを診断

水災対策サポートサービス

①ハザードマップ等に基づき浸水リスクが高い拠点を洗い出す浸水危険度判定

②対象拠点付近の浸水状況を細かいメッシュで評価するシミュレーション

③現地確認による危険個所洗い出し・対策アドバイスを行う水災リスク調査のメニューで構成する水災リスク評価の総合支援メニュー

斜面崩壊リスク診断

「過去最大級」及び「将来最大級」それぞれの降雨シナリオに基づく個別拠点の土砂災害(土石流・地すべり・がけ崩れ)のシミュレーションによるリスク評価

スイサーチ

複数拠点における水災関連の各種警戒情報等を「まとめて」「リアルタイムに」取得し、各種対応・判断のタイミングの自動判定(=警戒ステージの判定)を可能とするWebサイトの提供

災害時の早期復興を支えるために

大規模な災害が相次ぐ中、当社グループでは迅速な損害調査や保険金支払い等の被災者支援に取り組みました。また、保険金支払いの迅速化をさらに進めるために、さまざまな新技術を取り入れています。

<取組例>

ドローン(無人航空機)を活用した損害調査

浸水や土砂による道路の寸断で立ち入れない地域や広範囲にわたるソーラーパネル等の損害調査において、ドローンで空撮した画像を分析することで被害状況を迅速に把握

先進デジタル技術で大規模水災時の

保険金支払いを迅速化

ドローンとAIを活用した、流体シミュレーション技術により迅速かつ正確に被災地域における浸水高の算定が可能

 

ドローンとAIを活用した水災損害調査の開始について

ソフトウエアのロボットによる業務自動化

専用Webサイトで受け付けた事故受付情報の登録や契約情報の確認等にRPA(ロボティックプロセスオートメーション)を導入。RPAにより簡易な事務を自動化することで、大規模災害時にも、顧客対応や損害調査等、より付加価値の高い業務に多くの人員を充てられる体制を構築

【災害時の義援金寄付】

被災された契約者の皆さまの一日も早い生活再建に向け、迅速な保険金のお支払いに向けた取組みを進めるとともに、国内の災害救助法適用災害、海外の大規模災害について、被災者の方々の支援を目的にグループ各社の社員から義援金募集を行っています。
社員から寄せられた義援金に対して、会社が上乗せして寄付する「災害時義援金マッチング制度」を活用し、2004年の制度創設からこれまでに会社拠出金を合わせ、総額約7億2千万円を寄付しています。

<災害時義援金のグループ全体寄付実績>

連携協定締結による地方創生の取組み

都道府県、市町村及び地域の商工団体・金融機関などとの協定を通じ、地域活性化を実現する地方創生の支援に取り組んでいます。グループ全体で532の協定を締結し、各種リスクへの支援や地方創生に向けたコンサルティング等を行っています。地域が抱える社会的課題に対して地域ステークホルダーと協力しながら当社の強みを活かして課題解決に対応することで、社会との共通価値の創造(CSV)に取り組んでいます。

<取組例>

SDGs取組支援メニューの提供

地方自治体、商工団体、地域金融機関及び中堅・中小企業のSDGs取組を支援

事業継続計画(BCP)の提案

自然災害や不測の事故が発生した場合でも、事業を早期に復旧・継続するため、BCPの策定を支援するセミナー等を開催

官民一体となった地域企業のSDGs取組支援(長野モデル)

長野県、地域金融機関、商工団体、大学などと連携し、県独自の「長野県SDGs推進企業登録制度」創設を支援。本登録制度の普及啓発、登録制度にチャレンジする企業への個別支援、企業向けSDGs取組に関するセミナーやワークショップの開催、SDGs経営伴走支援などを実施

地域活性化に向けた『共生社会』の

実現へ貢献

障がい者スポーツ支援等に取り組んできたノウハウを活用し、全国各地の地方自治体と連携し、誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合う「地域共生社会」の実現に向けた取組みを支援
(ユニバーサルマナー・セミナー開催、障がい者スポーツ支援活動等)

社外からの評価