気候変動の影響により、豪雨、洪水、サイクロンなどの自然災害が甚大化しており、災害による死者や被災者数を削減し、経済損失を減らすことが急務となっています。
人々の安心、安全な暮らしを支えるためには、万一発生した際に被るリスクをあらかじめ予測し、有事に備えたまちづくりが大きな意味を持ちます。
MS&ADホールディングスがめざす「レジリエントなまちづくり」とは、安全かつ回復力のある持続可能な居住空間を実現することです。このために、防災・減災に関する調査研究を行い、災害による被害を防止・軽減する商品・サービスを提供し、万一の被災時には早急な復興を支援する取組みを進めています。
また、災害への対応力を持ったコミュニティづくりのためには地域社会の活性化が重要です。地域社会の活力の低下は、過疎化、社会サービスの不足を招くなど、さまざまな課題にもつながっていきます。地方創生は政府の重要施策の一つですが、私たちも地域特性に応じた産業振興策や自然資本を活かした災害に強いまちづくりのためのリスクマネジメント支援等、地域自治体やステークホルダーとともに取り組み、地域社会を活性化し「レジリエントなまちづくり」を実現していきます。

防災・減災に向けた取組み

【産官学共同の研究・成果】

持続可能な社会を構築するため、防災・減災に関して、官庁や大学との共同研究を実施するとともに研究成果として新たなサービスの提供を実現しています。

リアルタイム被害予測Webサイト「cmap(シーマップ)」

エーオングループジャパン株式会社、横浜国立大学の産学共同の研究から誕生した、台風、豪雨、地震による被災建物棟数を予測し一般公開するサイト。パソコンやスマートフォン等、あらゆるデバイスから24時間365日閲覧可能。台風は上陸前から(最大7日先まで)、豪雨、地震による被害が発生した際は被災直後から、被災建物棟数、被災件数率を市区町村ごとに予測し、地図上に表示。その他、洪水・土砂に関するハザードマップ、警戒レベル(3・4・5相当)情報、全国の避難場所・避難所情報等を表示可能。
2020年8月にcmapの機能に“災害時の緊急情報”の通知機能を備えたアプリをリリース。
2021年6月にはAIで解析したSNS情報をcmap上に表示する機能を追加。

 

リアルタイム被害予測ウェブサイト cmap

リアルタイム被害予測cmap.dev(シーマップ)のアプリ公開と新機能追加について

あいおいニッセイ同和損保とJX通信社 新たな防災ソリューション開発に向けた共創取組を開始

リアルタイム被害予測ウェブサイト「cmap」に避難先情報を掲載

自然災害被害推定システム

三井住友海上、MS&ADインターリスク総研及び、国立研究開発法人防災科学技術研究所は、損害保険データと機械学習を活用し、災害発生時に精度高く被害を推定する自然災害被害推定システム(地震被害推定システム及び洪水被害推定システム)を開発

 

損害保険データと機械学習を活用した自然災害被害推定システムを開発

【気象情報アラートサービス】

国内最大手の気象情報会社である株式会社ウェザーニューズと提携し、企業向け火災保険(プロパティ・マスター、ビジネスキーパー)、工事保険(ビジネス工事ガード)、賠償責任保険(ビジネスプロテクター)及び運送保険(フルライン、サポートワン)をご契約のお客さまに、以下のサービスを無料で提供しています。

・お客さまが専用サイト上で設定した最大5地点の気象情報や気象予報を専用サイトで随時確認できます

・お客さまが業務に合わせて任意に設定した監視地点において、「降水量」「風速」及び「降雪量」の予報が基準値を超える場合や、監視地点から基準値以内の地点で「落雷」を観測した場合に、お客さま指定のアドレスにアラートメールを配信します

【自然災害への備え】

近年のたび重なる自然災害による、お客さまの水災・地震補償への関心の高まりに対応し、自然災害への「備え」を提案しています。お客さまへ改めて水災や地震等のリスクについて説明することで、お客さまに自らのリスクを見直していただき、備えていただくことを目的としています。また、災害時、避難所への避難や家屋の倒壊・流出などにより、お客さまと連絡がとれないケースが発生したことを踏まえ、お客さまと代理店との連絡手段を確保するためにインターネットサービスの利用も呼び掛けています。災害が起こった後だけでなく、災害が起こる前から「備えて」おくことをお客さまに注意喚起する取組みを推進しています。

 

【災害・被災時に役立つスマートフォン向けアプリ】

災害時に役に立つスマートフォン向けサービスを提供し、大規模自然災害に遭遇した時の安心・安全な行動をサポートする取組みを進めています。
気象情報や避難指示等の防災情報をリアルタイムにプッシュ通知でお知らせし、迅速な情報収集をサポートする機能等を備えた、どなたでも無料でご利用いただけるアプリを提供しています。
※アプリのサービス利用料は無料です。ただし、本サービスにかかわる通信料は利用者の負担となります。

【自然災害リスクの評価・分析に関するサービス提供】

自然災害の増加を受け、企業はこうした有事に備えることが重要な経営課題となっています。多様な自然災害のリスクについて評価・分析するサービスを提供し、レジリエントな事業活動を支えます。

<取組例>

自然災害ハザード情報調査

地震、風水災、火山噴火、落雷、積雪などに関するハザード情報を網羅的に収集・整理する企業等の立地リスクに関する診断

水災対策サポートサービス

①ハザードマップ等により浸水リスクが高い拠点を洗い出す浸水危険度判定

②対象拠点付近の浸水状況を細かいメッシュで評価する浸水シミュレーション

③風水災到来前、到来後の局面を想定した模擬訓練

④現地確認を通じて危険個所の洗い出し、対策等のアドバイスや訓練等で構成される総合支援メニュー

斜面崩壊リスク診断

「過去最大級」及び「将来最大級」それぞれの降雨シナリオに基づく個別拠点の斜面崩壊のシミュレーションによるリスク評価

風災リスク診断

図面や外観写真をもとに三次元(3D)CADで建物の3Dモデルを作成し、周囲の地形や建物を考慮した上で、強風時の建物への風荷重の作用や風の流れを可視化しレポートにまとめ提供。強風による被害を低減するため、日常実施しておくべき建築物の部位及び屋外設備の対策検討等に活用

スイサーチ

複数拠点における水災関連の各種警戒情報等を「まとめて」「リアルタイムに」取得し、各種対応・判断のタイミングの自動判定(=警戒ステージの判定)を可能とするWebサイトの提供

災害時の早期復興を支えるために

大規模な災害が相次ぐ中、当社グループでは迅速な損害調査や保険金支払い等の被災者支援に取り組んでいます。また、デジタルトランスフォーメーションを加速させ、損害保険会社の使命である「一日も早い保険金支払い」に努めていきます。

<取組例>

ドローン(無人航空機)を活用した損害調査

浸水や土砂による道路の寸断で立ち入れない地域や広範囲にわたるソーラーパネル等の損害調査において、ドローンで空撮した画像を分析することで被害状況を迅速に把握

先進デジタル技術で大規模水災時の保険金支払いを迅速化

ドローンとAIを活用した、流体シミュレーション技術により迅速かつ正確に被災地域における浸水高の算定が可能
また、2021年6月より、従来型ドローンと比較して1回のフライトで長時間の飛行・撮影が可能なエアロセンスの垂直離着型固定翼ドローン(エアロボウイング)を導入し、損害調査体制を強化

 

固定翼ドローンとAIを活用した水災損害調査の開始について

ソフトウエアのロボットによる業務自動化

専用Webサイトで受け付けた事故受付情報の登録や契約情報の確認等にRPA(ロボティックプロセスオートメーション)を導入。RPAにより簡易な事務を自動化することで、大規模災害時にも、顧客対応や損害調査等、より付加価値の高い業務に多くの人員を充てられる体制を構築

リモートでの自然災害被害調査

コロナ情勢下では、3密防止等の感染策徹底が強く求められており、お客さまや社員等への感染リスク極小化に向けて、被災地に人を集めない態勢を構築することが不可避。この状況を踏まえ、鑑定人のビデオ接続による被災内容のリモート調査を導入

 

新型コロナ感染防止を踏まえた新たな自然災害対応態勢 (AD)

【災害時の義援金寄付】

被災された契約者の皆さまの一日も早い生活再建に向け、迅速な保険金のお支払いに向けた取組みを進めるとともに、国内の災害救助法適用災害、海外の大規模災害について、被災者の方々の支援を目的にグループ各社の社員から義援金募集を行っています。
社員から寄せられた義援金に対して、会社が上乗せして寄付する「災害時義援金マッチングギフト制度」を活用し、2004年の制度創設からこれまでに会社拠出金を合わせ、総額約7億5千万円を寄付しています。
本制度は自然災害を対象としたものですが、2020年度は新型コロナウイルス感染症被害の甚大さに鑑み、本制度を活用して寄付を行いました。

<災害時義援金のグループ全体寄付実績>

連携協定締結による地方創生の取組み

都道府県、市町村及び地域の商工団体・金融機関などとの協定を通じ、地域活性化を実現する地方創生の支援に取り組んでいます。グループ全体で461(MS、ADの合計)の協定を締結し、各種リスクへの支援や地方創生に向けたコンサルティング等を行っています。地域が抱える社会課題に対して地域ステークホルダーと協力しながら当社の強みを活かして課題解決に対応することで、社会との共通価値の創造(CSV)に取り組んでいます。

<取組例>

SDGs取組支援メニューの提供

地方自治体、商工団体、地域金融機関及び中堅・中小企業のSDGs取組を支援

 

「オンラインSDGsプラットフォーム」の取組の推進について

事業継続計画(BCP)の提案

自然災害や不測の事故が発生した場合でも、事業を早期に復旧・継続するため、BCPの策定を支援するセミナー等を開催

牛の診療費補償サービス

公的農業共済と連携し、家畜牛にかかる診療費の農家自己負担分を補償する保険商品を開発。本保険と家畜牛に装着するIoTセンサーをパッケージで提供することにより、牛の死亡率低減も促し、家畜農家の経営安定化と公的農業共済の収支改善や獣医師の労働環境の改善に貢献

地域活性応援サイト

地方創生取組をサポートする自治体向けサイトを開設し、各自治体の地方創生取組のPRや自治体向けのお役立ち情報を発信

離島地域の課題解決に貢献

人口減少及び高齢化の進展により「移動」、「物流」、「医療」のあり方に多くの課題を抱えている離島地域の課題解決に向けた実証実験へ参画。持続可能な環境づくりと離島地域の活性化に貢献

 

ドローンを活用した離島地域での新しい物流サービスを共同推進

香川県三豊市の実証事業「粟島スマートアイランド推進協議会」へ参画

世界初!「離島エリアでのドローン物流定期航路」開設に向けたスポンサーシップ契約をかもめやと締結

新型コロナウイルス感染症に関する対応

新型コロナウイルスに対応する商品・サービスとして、従来の保険適用範囲の見直しに加え、新しい生活様式や収束後に予見されるさまざまな社会の変化を見据え各種商品・サービスの提供を行っています。さらに社員と会社拠出による寄付や社会貢献活動にも取り組んでいます。これらを通じ、当社グループは持続可能な社会の実現に貢献していきます。

新型コロナウイルスに対応する商品・サービス

各社の案内をご参照ください

・三井住友海上

・あいおいニッセイ同和損保

・三井住友海上あいおい生命

・三井住友海上プライマリー生命

感染症リスクに備えたBCP策定支援

中堅・中小企業向けに「感染症BCP(事業継続計画)作成支援ツール」を開発し、提供を開始。感染症BCPの個別相談や、BCP作成ワークショップ等への講師派遣にも対応

新型コロナウイルス感染症対策に対する支援金寄付

本感染症対策支援として、社員からの寄付に加え、災害時義援金マッチングギフト制度による会社拠出金を合わせて総額13,992,000円を寄付

新型コロナワクチン接種会場を無償提供

新型コロナワクチンを迅速かつ円滑に接種していただくために、あいおいニッセイ同和損保本社に隣接する「センチュリーホール(収容人数最大約300名規模)」を渋谷区に無償提供

社外からの評価