(2019年6月24日現在)

1. コードの各原則を実施しない(エクスプレイン)項目とその理由

コーポレートガバナンス・コードの各原則につきまして、全てを実施しています。

2. コードに則った対応の各原則を実施する(コンプライ)項目

開示が求められている、以下の11原則についての実施状況および開示内容の概要は以下のとおりです。

原則 1-4 政策保有株式

<グループとしての政策株式の保有縮減に関する方針について>

  • 政策株式とは、運用収益の安定的な確保、資産価値の長期的な向上および発行体等との総合的な取引関係の維持・強化を目的として、長期保有を前提に投資する株式をいいます。
  • 株価変動の影響を受けにくい強固な財務基盤の構築や資本効率性の向上の観点から、政策株式の保有総額を縮減する方針とします(注1)。
  • 個別の銘柄ごとに成長性、収益性等から経済合理性を検証し、取引関係強化等の中長期的な視点も踏まえた上で保有の妥当性が認められない場合には、発行体企業の理解を得ながら、売却を進めます。
  • 保有の妥当性が認められる場合にも、市場環境や当社の経営・財務戦略等を考慮し、売却することがあります。
     

(注1) グループとして2017年度から2021年度の5年間で5,000億円の政策株式を縮減する予定としており、順次売却を進めています。2018年度末で2,880億円を売却し、2019年度以降も着実に取組みを進めています。なお、2019年3月末の政策株式の保有時価残高は25,183億円となっています。
 

<政策株式の保有の経済合理性の検証と縮減の取組み>

  •  三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保が保有している政策株式について、保有目的が適切か、保有に伴う便益、リスク等が資本コストに見合っているか、個別の銘柄ごとに経済合理性の検証を実施し、当社の取締役会において、検証結果を報告しています。
  • 個別銘柄の検証結果を踏まえて、合理性目標を充足せず特に改善を要する銘柄については、建設的な対話を実施し、改善が見込まれる場合には保有を継続し、改善の見込みがない場合には売却交渉を実施します。

 

<政策株式にかかる議決権行使について適切な対応を確保するための考え方>

① 議決権行使の基本的な考え方について
議決権の行使は投資先企業の経営に影響を与え、企業価値の向上につながる重要な手段と考えております。定型的・短期的な基準で画一的に賛否を判断するのではなく、中長期的な企業価値向上、株主還元向上につながるかどうか等の視点に立って判断を行います。
② 議決権行使のプロセス
議決権行使にあたっては、投資先企業において当該企業の発展と株主の利益を重視した経営が行われているか、反社会的行為を行っていないか等に着目し、以下のような項目について議案ごとに確認を行います。さらに必要に応じて個別に精査した上で、当該企業との対話等の結果を勘案し、議案への賛否を判断します。
<主な議案の種類および精査事項>

  • 株主還元(剰余金処分案において配当性向が低位等)
  • 役員の選解任(業績不振、不祥事等が発生、社外取締役が選任されていない等)
  • 役員の報酬、退職慰労金(業績不振、不祥事等が発生等)
  • 新株予約権の発行(付与対象者が社外監査役等)
  • 定款変更(株主の権利を大きく損なう可能性のある変更等)
  • 買収防衛策
  • 事業再編  等

③ 議決権行使に係る賛否判断の基準
三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保においては、保有株式の議決権行使に際しての具体的な判断基準・ガイドラインを設けています。基準・ガイドラインに該当した場合等、必要に応じて投資先企業と対話を実施し、対話の内容等を踏まえた上で議案の賛否を判断しております。


*詳細は両社のウェブサイト(スチュワードシップ活動の概況報告)をご覧ください。

原則 1-7 関連当事者間取引に係る手続きの枠組み

関連当事者間の取引に関して、会社および株主共同の利益を害することのないよう、取締役による競業取引ならびに役員との会社間の取引および利益相反取引等について複数の社外取締役を含む取締役会において審議した上での承認事項、執行役員による同取引について取締役会報告事項としています。

原則 2-6 企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮

  • グループの主要事業会社である三井住友海上およびあいおいニッセイ同和損保において、確定給付企業年金を実施するにあたり、三井住友海上企業年金基金およびあいおいニッセイ同和企業年金基金を設立して年金資産を会社から分離し運営しています。
  • 資産運用に関する意思決定は、資産運用委員会の審議を踏まえ、代議員会で決定しています。資産運用委員会および代議員会には、各社の資産運用、経理、人事部門の適切な資質を持った人財を配置するとともに、受益者代表として労働組合幹部等を配置しています。
  • 企業年金基金においては、資産運用経験豊富な人財が資産運用業務に従事しています。また、2018年4月にスチュワードシップ・コードを受け入れています。
  • 株式の組み入れおよび投資先への議決権行使については運用委託先の判断基準に従っており、利益相反に該当する事項はありません。

 

原則 3-1 情報開示の充実

(ⅰ) 経営理念・経営戦略等

以下のリンク先または定時株主総会招集通知(経営理念等は表紙裏面)をご覧ください。

(ⅱ) コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方・基本方針

以下のリンク先または定時株主総会招集通知(63~66ページ)をご覧ください。

(ⅲ) 報酬決定方針・手続き

以下のリンク先をご覧ください。

(ⅳ) 経営陣幹部の選解任と取締役・監査役候補指名の方針・手続き

以下のリンク先または定時株主総会招集通知(18ページおよび65ページ)をご覧ください。

(ⅴ) 個々の選解任・指名についての説明

定時株主総会招集通知 5~16ページの各取締役候補に関する説明をご覧ください。

補充原則 4-1 ① 経営陣に対する委任の範囲

以下のリンク先または定時株主総会招集通知(64ページ)をご覧ください。

補充原則 4-1-3 最高経営責任者(CEO)等の後継者計画

グループCEO(以下「CEO」)の選任および後継者の育成を定めたサクセッションプランを策定し、2019年5月20日に公表いたしました。概要は以下のとおりです。

 a.CEOの選任基準

  •  当社グループの経営理念(ミッション)・経営ビジョン・行動指針(バリュー)を体現し、社会との共通価値の創造(CSV:Creating Shared Value)の実現に高い価値観を有している
  • 将来ビジョンの構想力、構築力を備えている
  • 公平・公正さを備えている
  • 人財育成力を有している
  • リーダーシップが発揮できる
  • グローバルな対応力を有している
  • グループベストを行動の基本としてい

b.CEOの選任プロセス

 (a)CEOによる推薦

  • CEOは複数の候補者に優先順位をつけ、人事委員会(委員の過半数および委員長は社外取締役)に推薦します。
  • 候補者には当社グループ内出身者に加え、当社グループ外の人財を含めることができます。

 (b)人事委員会の審議

  • 人事委員会はCEOからの候補者推薦を受けて、審議を行います。
  • 社外取締役は、別の候補者を推薦することができます。

 (c)取締役会の決議

  • (a) (b)のプロセスを経て、人事委員会は取締役会に助言を行い、取締役会の決議により決定します。

c.CEO候補者の育成計画

  CEOは多くの候補者を育成することを自身の重要な役割と位置付け、候補者(当社グループ内出身者)には必要に応じて以下の経験を積ませることとします。

  • 複数部門(管理・業務・国際・営業・損害サービス・システム等)
  • 国内事業会社、海外子会社の経営

補充原則4-2-1 経営陣の報酬

ガバナンス強化および中長期的な企業価値向上を目的とし、役員報酬と会社業績との連動性を高め、持続的な成長への適切なインセンティブとなる役員報酬制度を実現するため社外取締役以外の取締役に対して、現行の株式報酬型ストック・オプションに代えて、譲渡制限付株式を支給する役員報酬制度を2019年度より導入しております。

詳細はコーポレートガバナンス「報酬決定のプロセス」をご覧ください。

補充原則4-3-3 CEOを解任するための客観性・適時性・透明性ある手続

2019年5月20日に公表しましたCEOを解任するための客観性・適時性・透明性ある手続は以下のとおりです。

a. 社外取締役は、CEOが執行役員規程に定める禁止事項に該当した場合(会社法その他の法令または会社の規程に定める義務に違反することなど)や、健康上やその他の理由により職務を適正に継続することが難しいと判断される場合等、解任に関する論議が必要と判断した場合には、自らの発議によりCEO以外の人事委員会委員と審議します。

その審議結果に基づき、会社法および社内規程に則り、必要な手続きを行います。

b. 社外取締役以外の取締役は取締役会規程に基づき取締役会を招集請求のうえ、株主総会における取締役解任議案の提出を求めることができます。

原則 4-9 独立社外取締役となる者の独立性判断基準

以下のリンク先または定時株主総会招集通知(18ページ)をご覧ください。

補充原則 4-11 ① 取締役会のメンバーのバランス・多様性・規模に関する考え方と取締役の選任に関する方針・手続き

  • 取締役会は、取締役12名(男性10名、女性2名)のうち5名、監査役4名(男性2名、女性2名)のうち2名を社外から選任することで、経営から独立した社外人材の視点を取り入れて監視・監督機能を強化し、透明性の高い経営を行っています。次のように、取締役会全体としての知識・経験・能力のバランスを考慮するとともに、性別を含めた多様性の確保に努めています。
  • 社外取締役は、会社法および保険業法に規定された適格性の要件を充足するとともに、保険会社の経営管理を的確かつ公正に遂行するため、一般事業会社の役員経験者、行政官経験者、弁護士、学者及び社会・文化・消費生活の有識者等、専門性を踏まえて選任しています。
  • 社外取締役以外の取締役については、法的な適格性を充足するとともに、保険会社において豊富な業務経験を有し保険会社の経営管理に携わっている等、多様性・専門性の高い経験を有し、リーダーシップの発揮により、経営理念等を体現することおよび保険会社の経営全般を的確かつ公正に監督できる知見を有していること等を踏まえて選任しています。
  • 監査役のうち最低1名は、経理または財務に関して十分な知識を有する者を選任することとしています。
  • いずれの社外役員についても当社との間に一般株主と利益相反が生じるおそれがある人的関係、資本的関係、または取引関係その他の利害関係はなく、当社は、株式会社東京証券取引所および株式会社名古屋証券取引所に対し、独立役員として届出を行っています。
     

(取締役の選任に関する方針・手続きについては上記原則 3-1(ⅳ)をご覧ください。)

補充原則 4-11 ② 社外役員の兼任状況

定時株主総会招集通知 12~16ページ、39~40ページ、43ページの各取締役候補・監査役候補等に関する説明をご覧ください。

補充原則 4-11 ③ 取締役会全体の実効性についての分析・評価結果の概要

1. 分析・評価のプロセス

・ 添付の「コーポレートガバナンス基本方針」第3章5.に記載のとおり、取締役会全体の実効性についての分析・評価を毎年実施することとしています。2018年度は、以下のプロセスで分析・評価を実施いたしました。
 

(1) 各取締役に対する自己評価アンケートの実施と集計

  • 9項目の質問票(取締役会の役割・責務、運営等にて設問を構成)を事前に配布し、事務局によるインタビュー形式でアンケートを実施しました。
  • 2017年度の取締役会評価でとりまとめた改善策(2018年度に取り組む機能向上策)に沿って取締役会の実効性を向上させるための取組みが実施されているかどうかを中心に回答を行いました。

(2) 社外取締役会議における意見交換

  • 社外取締役会議(社外取締役全員で構成)において、アンケート結果に基づき、分析・評価のための意見交換を実施した。

(3) ガバナンス委員会における分析・評価および機能向上策のとりまとめ

  • ガバナンス委員会(社外取締役全員、取締役会長、取締役社長で構成) としての分析・評価を行うとともに、2019年度さらに強化すべき課題を機能向上策として取りまとめました。

(4) 2019年度の機能向上策は、速やかに取組みを開始・強化し、実効性向上に向けたPDCAサイクルにつなげていくこととしています。

2. 分析・評価結果の概要

(1) 取締役会における論議内容と機能発揮について
<向上した点>

  • 海外投資案件等のリスクテイク案件について、個々の案件内容に深く踏み込んだ活発な論議が行われるようになってきている。
  • グループのビジネスモデルである価値創造ストーリーと、CSV(社会との共通価値の創造)、SDGsへの理解を深め、社員自らが日常業務で実践することを目的に、グループ全体で「サステナビリティコンテスト」を実施し、国内外から500件を超える応募があり、理解浸透が進んだ。
  • MS&AD統合レポート2018等を通じ、経営理念(ミッション)をより具体化した価値創造ストーリーをグループ内外に発信し、グループ内での理解浸透と社外からの評価向上につながった。
  • 内部通報制度を「スピークアップ制度」に名称変更するとともに、通報対象行為の拡大や、匿名受付の拡充を実施した。通報件数が増加しており、実効性は向上している。

<今後強化していくべき点>

  • 個々の案件は深い論議が行われているが、全体戦略から見た位置づけが重要である。「Vision 2021」の重要テーマ(サステナビリティ、デジタライゼーション、ダイバーシティ&インクルージョン推進)や国内損保事業戦略や海外事業戦略等について、勉強会または取締役会において社外役員の理解を深め、論議を加速させる。
  • 「価値創造ストーリー」を実践する自らの取組みがCSV、SDGsにつながることをグループ全社員に浸透させることが重要であり、2019年度もグループ全体で「サステナビリティコンテスト」を実施するほか、海外拠点における社員意識調査の検討など、様々な手法を通じて一層の意識向上に取り組む。
  • 現場の実態を知ることが重要であり、新設する「スピークアップ室」を中心に、スピークアップ制度の更なる認知度向上、実効性向上のための情報発信を強化する。
     

(2) 取締役会の運営
<向上した点>

  • 議場での議案の説明を簡略化する一括審議事項の拡大等の取組みにより、議案数は毎年減少し、戦略決定に向けた重要議案に時間を割いて論議することが定着しつつある。
  • 2015年度以降の取組みにより、定例取締役会における1件あたりの平均審議時間が毎年増加している等の改善が見られている。資料の事前配布や審議時間等の運営についても、適切に行われている。
  • 法定決議事項も多い中で、効率的な会議運営ができていると評価できる。

<今後強化していくべき点>

  • 時間的制約や一層の戦略的テーマの設定を考慮すると、毎回の取締役会等における論議・意見交換の機会拡充が必要であり、会議時間を2018年度よりも長く設定する。

 

(3) その他
<向上した点>

  • 自然災害の保険金支払を集中して行う災害対策本部の視察等、2017年度に引き続き事業会社見学会を実施した。

補充原則 4-14 ② 取締役・監査役に対するトレーニングの方針

定時株主総会招集通知(65ページ)または以下のリンク先をご覧ください。

原則 5-1 株主との建設的な対話を促進するための体制整備・取組みに関する方針

以下のリンク先をご覧ください。