アイリス・ユエット(MSIGアジア 取締役 執行役員)

<略歴>

1988年にMSIG香港入社。社内のさまざまな部署・役職等を経て、2005年取締役部長。2007年三井住友海上の海外部門初の女性部長として、2年間東京で勤務。2009年MSIGアジア(シンガポール)へ異動し、コーポレートサービス部門を統括。2021年より現職。

Q:執行役員・女性リーダーとして常に注目される立場ですが、役員になってからどのような変化を実感していますか?

女性がリーダーシップを発揮するのは簡単ではありませんが、私は幸いにも、経営の立場で、包摂的で一体感のある組織の環境作りをする機会を与えられています。昨年展開した職場の改革プロジェクトでは、開かれたコミュニケーションや組織の協力体制の強化、持続可能性の促進をする環境が整備でき、新しい時代にふさわしい多様かつ受容し合う働き方を実現しています。また、機動的な人事異動にも注力しています。人財不足を解消するだけでなく、グループの多様性を活かした包摂的で協力し合う企業風土の醸成につながるからです。今年に入って、新たに革新的な出向制度を導入し、最初の社員を日本へ送り出せたことをうれしく思っています。

 

Q: 2023年の国際女性デーのテーマは「全てをデジタルに ジェンダー平等のためのイノベーションとテクノロジー」です。自身の仕事におけるデジタル対応やテクノロジーに関連した取組み、意識している点について教えてください。 

近年、ビジネスに関わるあらゆるものがデジタル化され、社員の能力開発にもデジタルが不可欠になっています。当社では、すべての社員がいつでもどこでも「LinkedIn Learning」を通じて学習することができ、そこから多くの新しいアイデアが生まれています。当社の標準検索エンジンを、検索するたびに植林や森林再生活動に貢献できる「Ecosia」へ切り替えたのも、その一例です。次のステップとして、MS&ADグループの優れた手法やアイデア等を国・地域横断で相互展開する「TENKAIプロジェクト」に乗せて、他拠点への横展開にも取り組んでいます。

 

Q: 働く女性の皆さんにメッセージをお願いします。

働く母親や妻、娘、姉妹、叔母、祖母として、すべての女性は常に価値を創造し、社会に不可欠な存在です。私たちは、皆さんが多様なスキルと豊かな経験、独自な視点をもたらしてくれることに、大変感謝しています。皆さんが世の中に変化をもたらしているのです。