目指す姿

MS&ADインシュアランス グループは、2004年6月、国連グローバル・コンパクトに署名し、世界人権宣言を支持するとともに、ILO中核的労働基準、OECD多国籍企業行動指針を尊重し、企業として人権を尊重した取り組みを進めています。また、企業に求められる人権尊重の責任をさらに果たしていくため、2017年2月に「MS&ADインシュアランス グループ 人権基本方針」を定めました。

この方針は、当社グループのみならず、サービスの調達等に関わるサプライヤーや、代理店等のビジネスパートナー等、広く当社グループのバリューチェーンを対象としています。当社グループはこれらの関係者に対して、事業活動において人権への負の影響が発生することを防止、軽減するように働きかけを行っています。

人権基本方針

当社グループは2017年2月より、「MS&ADインシュアランス グループ 人権基本方針」を定め、人権尊重の企業責任を果たしています。 

MS&ADインシュアランス グループ 人権基本方針

 

MS&ADインシュアランスグループは、経営理念の実現に向け、あらゆる事業活動において環境や人権を含む社会との相互影響を考慮し行動することを通じて、企業価値の向上を図るとともに、持続可能で強くしなやかな社会づくりに貢献します。
バリューチェーンも含めた私たちの事業活動が人権に及ぼす顕在的・潜在的な負の影響に責任があることを認識し、人権を尊重した活動と対話を実践します。その態勢を構築するため、本基本方針を定めます。 

1. 基本的な考え方

 

(1)人権尊重に関連した法令や規範の遵守

①当社グループは、国連「国際人権章典」、国連グローバル・コンパクトにおける「企業行動規範」、および国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則および権利に関する宣言」等、人権に関する国際規範を尊重します。
②事業活動を行う国・地域における法令や規制を遵守するとともに、当該国・地域の法令等が国際的に認められた人権の原則と相反する場合は、当該国・地域の事情も勘案しつつ、国際的な人権の原則を尊重します。
 

(2)差別の禁止

あらゆる事業活動において、基本的人権を尊重し、人種、国籍、性別、年齢、出身、世系(門地)、社会的身分、信条、宗教、身体的特徴、障がいの有無、性的指向、性自認、妊娠などによる差別を行いません。
 

(3)人権を尊重する企業風土

①行動指針に定める「お互いの個性と意見を尊重し、知識とアイデアを共有して、ともに成長する」を実践し、人権を尊重する企業風土を醸成します。
②多様な価値観を尊重し、社員一人ひとりの心身の健康や安全に配慮した働きやすい職場環境づくりに取り組みます。

2. 人権尊重のマネジメントシステム(人権デュー・ディリジェンス)

国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に依拠し、人権尊重のマネジメントシステム(人権デュー・ディリジェンス)の仕組みを構築し、対話・協議ならびに報告を行います。

 

(1)評価・防止

顕在的・潜在的な人権リスクを識別、評価し、未然に防止・軽減する対策を、優先順位をつけて講じます。

 

(2)救済・是正・対話

当社グループが事業活動において人権に対する負の影響を引き起こした場合、適切な手続きを通じてその救済や是正を行い、再発防止に取り組みます。また、バリューチェーンを通じてこれに関与したことが明らかになった場合、誠意をもって対話を行います。

 

(3)教育・研修

あらゆる機会を通じて、人権に関するグローバルな課題や国・地域の課題と事業活動との関わりについて、役職員が理解を深め人権を尊重するよう、幅広い人権啓発に取り組みます。

3. グローバルな保険・金融サービス事業者としての責任

 

(1)プライバシーの保護

個人情報の重要性に鑑み、当社の定める「お客さま情報管理基本方針」に則り、個人情報の保護を実践し、プライバシーを含めた人権に対して負の影響を及ぼさないよう努めます。

 

(2)事業プロセスへの反映

「持続可能な保険原則(PSI)」、「責任投資原則(PRI)」の署名機関として、保険引受や投融資判断等のプロセスにおいて、人権を尊重する当社グループの責任を果たすべく、環境・社会・ガバナンス面の課題(ESG)を考慮します。

 

以上

2017年2月1日制定

人権デュー・ディリジェンスと是正措置

国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に依拠し、人権尊重のマネジメントシステムである人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、これを継続的に実施します。2017年2月に制定した人権基本方針に沿い、次のとおり人権デュー・ディリジェンスを実施します。
当社グループでは、人権デュー・ディリジェンスの一環として、STEP3までのプロセスに従い、顕在的・潜在的な人権リスクを識別・評価しました。この結果、お客さまや当社グループ社員の個人情報の漏えいによるプライバシーの侵害、社員の長時間労働による身体・精神的な影響等を重点課題としました。
人権リスクの識別・評価は、今後定期的に見直し、当社グループとバリューチェーンを取り巻く社会や環境の変化に応じた重点課題を判断していきます。

STEP1: 当社グループのバリューチェーンとステークホルダーから顕在化・潜在化した人権リスクの洗い出し
STEP2: 洗い出したリスクを、①深刻度※と②発生可能性から評価・分析(リスクマップの作成)
(※)影響する規模、範囲および是正困難性から評価
STEP3: リスクマップの結果判明した顕著なリスクを重点課題として決定
STEP4: 必要な予防・改善措置の検討・実施、効果のレビュー

人権アセスメントと是正措置

人権デュー・ディリジェンスの中で人権リスク評価を行い、重点課題とした2つの項目について、定期的なモニタリングを行い、リスク低減の対策を実施しています。

個人情報保護

「MS&ADインシュアランス グループ お客さま情報管理基本方針」にもとづき、グループ各社において情報管理に関する社内規定の策定、セキュリティ対策の導入、社員・代理店教育などを実施
管理態勢について検証するため、保険代理店、外部委託先および社員に対して定期的な点検・監査を実施。発見された問題点について、速やかに是正策を実施

<2018年度点検・監査実績>
・当社およびグループ国内保険会社における社内点検
・代理店・委託先(約53,000社)に対する点検・監査を実施、約260社に対してセキュリティ等に関する強化を指導

 

情報セキュリティ

外部委託管理基本方針

健康経営

社員の健康と安全について、勤務時間のシステム上の管理に加え、働き方改革をグループを挙げて推進
また、スピークアップ制度(内部通報制度)や相談窓口を設置しており、2018年度は社員アンケート(アンケート回答数:国内約 46,000、海外約 9,000)を実施。通報制度の周知、窓口への相談がしやすい環境を整備

 

働き方改革と健康経営

スピークアップ制度

昨今では、外国人技能実習生・留学生の低賃金・劣悪な労働環境など、さまざまな問題が国内外で生じていることから、当社グループ内の関連する担当部門にヒアリングを実施しました。顕在化した問題事例は確認されませんでしたが、引き続き本件についてフォローを行っていく予定です。

人権啓発の取り組み

人権基本方針に定める「人権を尊重する企業風土」を醸成していくため、社員への人権啓発に取り組んでいます。

人権啓発体制

MS&ADホールディングスの総合企画部・サステナビリティ推進室が中心となり、海外コンプライアンスを担当する部門や、事業会社の人権啓発を担当する部門と連携し、国内外での人権尊重の取り組みを推進
事業会社は、人権啓発担当役員以上を長とする組織を中心に、人権と企業の社会的責任についてさらに認識を深め、社内での人権文化の醸成と定着を図り、社員の人権尊重の意識を向上
<主な取り組み>
・全社員職場研修の企画・立案から運営・実施管理
・人権啓発体制に関わる社員への役割等の意識付け

相談窓口

万が一の人権侵害に関する声を受け止め、適切な救済対応につながる体制を整えています。

社員からの通報・相談制度
(スピークアップ制度)

法令違反・社内規定違反・不適切な行為があった場合に、その事実を会社として速やかに認識し、必要な対策を講じることにより、違法行為等の放置・拡大を防止するために、社員が直接通報・相談することができる制度(スピークアップ制度)を設け、当社グループの倫理・法令遵守を推進

<主な通報・相談対象>
・コンプライアンスに関する事項
・セクシュアルハラスメント、パワーハラスメント、その他のハラスメントによる社員の精神・肉体・健康などに関する事項
・労働時間、時間外労働等の職場環境に関する事項

社外の法律事務所にも受付窓口を設け、通報・相談者が利用しやすいよう配慮。加えて、通報・相談者の秘密保持や情報の取り扱いに十分に注意し、通報・相談者が不利益な取り扱いを受けることのないよう、通報・相談者の保護の取り組みも実施

 

スピークアップ制度 実績

ハラスメント相談窓口

専用の相談窓口を設け、セクシュアルハラスメント、パワーハラスメント、マタニティーハラスメントなどについて、被害を受けた社員が安心して相談できるように対応。迅速な調査による事実確認にもとづき、必要と認められた場合には是正や処分等を実施。予防についても、全社員職場研修や階層別研修、eラーニングによる研修等でハラスメント防止への取り組みを実施

健全な労使関係の促進

会社と各労働組合が、お互いにその立場を尊重し、ともに協約を誠実に遵守して、会社の民主的で健全な発展と社員の労働条件の維持改善およびその地位の向上を図るために努力することを約束しています。
この協約にもとづき、賃金や人事制度と運用等について、交渉・協議を行っています。

・労働組合加入率:93.9%(2019年3月時点)