めざす姿

私たちの暮らしや経済活動は、自然の恵み(生態系サービス)によって成り立っています。そして自然の恵みは、自然資本というストックに下支えされています。「レジリエントでサステナブルな社会」は、自然資本や安定した気候システム等、地球環境に関わる土台があって初めて実現するものと言えます。自然資本の持続可能性に配慮したビジネスモデルは、企業を含む社会全体の持続可能性を支えます。MS&ADインシュアランス グループは、自然資本と事業活動との持続可能な関係構築に向けて取り組んでいます。

リスクを見つけ伝える

リスクの発現を防ぐ
リスクの影響を小さくする

リスクが現実となった時の
経済的負担を小さくする

自然資本の枯渇や劣化等のリスク評価

(分析例)

・水を大量に使用する事業が、将来的に受ける各拠点の水枯渇のリスク

・天然資源を主とするサプライチェーンの持続可能性の評価

調査・分析結果をもとにしたリスクマネジメント策の提案

(提案例)

・地域の生態系に配慮した土地利用のコンサルティング

必要なリスク補償の提供

(補償例)

・使用していた材料の持続可能性を担保する認証が取り消された際の回収や謝罪に要する費用

ソリューションや商品の提供

国内外で展開されるプロジェクト事業や、グローバルに展開するサプライチェーンには、自然資本に大きな損失を与えるリスクも想定されます。事業活動による自然資本への影響を分析・評価し、持続可能な関係構築に備えることが重要です。

自然資本のリスク評価サービス

国内外のプロジェクト開発における自然資本への影響を定量評価します。自社の国内外の拠点やプロジェクト開発を対象に、周辺の自然資本の価値について把握し事業判断につなげたり、自社のサプライチェーンを通じて、どの地域でどのような自然資本へ影響を与えているかを把握したりといった具体的なリスク評価や、事業全体の自然資本への関わりを表す「自然資本会計」への対応をサポートします。

水リスク簡易評価サービス

気候変動、途上国の人口増、経済の発展などにより水資源が枯渇する地域が世界的に増えており、企業の操業まで脅かす事例もあります。企業が自らの水リスクを把握し、開示することが求められるようになってきています。企業の国内外の拠点について水リスク(枯渇、汚染、洪水・干ばつなど)を評価するサービスを行っています。

環境サプライチェーンコンサルティング

持続可能な原材料調達網を確立することは、持続可能な事業活動を実現するための重要な経営課題です。業種に合わせた原材料調達における環境ビジネスリスク分析を行い、対応の優先順位を選定し、サプライチェーンマネジメントの策定を支援します。

生物多様性土地利用コンサルティング

生物多様性保全の取組みを経営上のリスク・チャンスとして捉え、事業の土地利用において生物多様性に配慮した取組みを始める企業が増えています。事業所、マンション等、緑地を保有する土地の利用方法についての調査・分析から、それに基づく整備・活動計画の策定まで、総合的な支援を行っています。

パートナーシップ・産学連携による生物多様性の保全

当社グループでは、「MS&ADインシュアランス グループ 環境基本方針」において主要課題の一つに「生物多様性の保全」を掲げ、取組みを推進しています。

自然資本宣言への署名

当社グループは、2016年7月に、金融機関が「自然資本」という考え方を金融商品やサービスの中に取り入れていくことを宣言した自然資本宣言(Natural Capital Declaration)の趣旨に賛同し、自然資本ファイナンス・アライアンス(NCFA:Natural Capital Finance Aliance)に参画しています。

企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)と「企業が語るいきものがたり」

「企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)」は、生物多様性の保全と生物資源の持続的な利用について共同研究する企業の集まりです。MS&ADホールディングスは2008年4月の設立以来、会長会社として活動をしています。
また当社主催のシンポジウム「企業が語るいきものがたり」は、企業の生物多様性の取組みに関する情報提供の機会として、2020年3月に13回目を開催しました。「生物多様性民間参画ガイドライン」等に取り上げられ、その取組みが高く評価されています。

JBIBロゴ
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JBIBロゴ

生態系を活用した防災・減災及び多面的な利用に関する研究への参画

総合的な地球環境の研究を行う文部科学省大学共同利用機関「総合地球環境学研究所」の研究プロジェクトである「人口減少時代における気候変動適応としての生態系を活用した防災・減災(Eco-DRR)の評価と社会実装」に参画しています。生態系がもつ多様な機能を防災・減災に活用する手法(Eco-DRR)に注目し、人口減少で土地利用の見直される機会をとらえ、豊かな自然の恵みと防災・減災が両立する地域社会の実現に向けた研究を行っています。

2019年12月4日に、この研究の一環として、シンポジウム「Eco-DRR×金融・保険 自然豊かでレジリエントな社会に向けたファイナンス先進事例に学ぶ」を開催し、メキシコのサンゴ礁保険と、米国の森林レジリエンスボンドの2つの事例を紹介しました。詳細は講演録を参照ください。

また、三井住友海上は2019年11月に、熊本市と連携協定を締結し、GISによるハザード情報等のさまざまな地域データを統合し、共有、分析するツール「グリーンレジリエンス・ポテンシャルマップ」を作成するなど、地域の自然に根差した地方創生と地域防災に関する事業に取り組んでいます。

グループ内の環境保全の取組み

当社グループの社員に対する普及啓発や、自社の環境保全活動に、積極的に取り組んでいます。

森林の再生と持続可能な地域社会形成の支援(インドネシア)

2005年度よりインドネシア政府と連携し、ジャワ島のジョグジャカルタ特別州において野生動物保護林の修復・熱帯林再生プロジェクトを15年にわたり推進しています。植樹により劣化した森林を再生させ、持続可能な地域社会の形成に向け、保護林の維持管理を行うと同時に周辺住民に植林や育林の技術指導を行って住民協働型植林を展開していくなど、地域経済の活性化にも努めています。

住民協働型植林の参加者による苗木の受取
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住民協働型植林の参加者による苗木の受取
ガジャマダ大学教授(正面)による環境教育の様子
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ガジャマダ大学教授(正面)による環境教育の様子

MS&ADラムサールサポーターズ

谷津干潟(千葉県)での活動
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谷津干潟(千葉県)での活動

グループの社員及び家族がラムサール条約登録湿地等の環境保全活動に2010年度より取り組んでいます。また湿地の豊かな生物多様性を伝える出張授業も行っています。

三井住友海上駿河台緑地

駿河台ビル・新館は、生物多様性に配慮した企業緑地として高い評価を得ています。敷地内には、地域に開かれた施設「ECOM駿河台」があり、環境に関する情報発信やワークショップの開催等を行っています。

プラスチック使用を削減する取組み

社内配布エコバック
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社内配布エコバック

海洋汚染が深刻になる中、プラスチックの利用を減らし、また社員への海洋プラスチック問題の啓発を目的に、三井住友海上では2018年8月より社員食堂でのプラスチックカップ、ストローの利用を廃止しました。またあいおいニッセイ同和損保では2019年7月には、水栓直結式のウォータースタンドを設置し、マイボトルの利用促進を始めました。
さらに2020年7月には勤務中のプラスチック使用を減らすよう、レジ袋に代わるオリジナルのマイバッグや個人所有の飲料ボトルに添付してマイボトル利用を呼びかけるシールを作成し、グループ社員に配布しました。

サステナブル・シーフードの導入

2019年10月より、駿河台ビルと駿河台ビル・新館の社員食堂において、サステナブル・シーフード※(持続可能な水産物)を導入しました。毎月「サステナブル・シーフードデー」を設け、食堂利用者にサステナブル・シーフードを使ったメニューを提供しています。社員自らが「食する」ことで、サステナビリティ取組を実感するとともに、自ら消費行動を変革することで、持続可能な社会の実現にも貢献しています。
(※)サステナブル・シーフードとは、持続可能な生産(漁獲・養殖)に加え、加工・流通・販売過程における管理やトレーサビリティの確保について認証を取得しているシーフードです。