生物多様性の保全

私たちの暮らしや経済活動は、生物多様性から提供される自然の恵み(生態系サービス)によって成り立っています。生物多様性に配慮したビジネスモデルは、企業を含む社会全体の持続可能性を支えます。MS&ADインシュアランス グループでは、環境方針(MS&ADインシュアランス グループ環境基本方針)の主要課題の一つ に「生物多様性の保全」を掲げ、取り組みを推進しています。

自然資本宣言への署名

MS&ADインシュアランス グループは、2016年7月に、自然資本宣言に署名しました。

自然資本宣言への署名

研究・啓発活動

生物多様性保全のために企業として行うべきことを研究し、生物多様性保全の重要性を広く社会に発信しています。

企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)

三井住友海上では、生物多様性の保全と生物資源の持続的な利用について、企業が集まり共同研究する「一般社団法人 企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)」の設立(2008年4月)以来、会長会社として活動をサポートしています。JBIBは、国内企業の環境に関する取り組みの参考となるよう、生物多様性に配慮した土地利用のためのガイドラインや生物多様性に配慮した原材料調達のガイド等を作成し、その研究成果を公表しています。JBIBの活動は、「生物多様性国家戦略2012-2020」の中でも取り上げられ、国が今後連携・協力を進める団体の一つとして、高く評価されています。2016年12月にメキシコで開催された生物多様性条約第13回締約国会議(COP13)に参加し、「メキシコ企業と生物多様性アライアンス」と情報交換を行う等生物多様性の取り組みに関するJBIBのプレゼンスアップを図りました。

新しいウィンドウが開きます生物多様性の保全活動


ビジネスフォーラムでのカンクン・企業と生物多様性誓約署名セレモニー

ビジネスフォーラムでのカンクン・企業と
生物多様性誓約署名セレモニー

「メキシコ企業と生物多様性アライアンス」との打ち合わせの様子

「メキシコ企業と生物多様性アライアンス」
との打ち合わせの様子



JBIBロゴ

JBIBロゴ


三井住友海上では、2007年より企業が生物多様性の保全の取り組みを行うための啓発活動として、企業の担当者向けに生物多様性シンポジウム「企業が語るいきものがたり」を開催しています。2017年3月に環境省、東京都、千代田区、経団連自然保護協議会の後援およびJBIB、インターリスク総研の特別協力を受け、シンポジウムを開催しました。
第10回となった今回はSDGs・自然資本などの最新の動向と2016年開催のCOP13(生物多様性条約第13回締約国会議)の成果と課題も踏まえ、2030年に向けた生物多様性保全の取り組みとそれ以降のレガシー(遺産)を見据えて、行政・経営トップの立場から、新たな価値創造に向けた取り組みについて国土強靭化並びに企業と行政の連携という観点にも焦点を当て、講演を行いました。また、企業の関心が高い「次世代の価値を創造する自然資本」「グリーンエコノミーを支える都市のあり方」「グリーンレジリエンス」をテーマに3つの分科会を実施し、有識者や先進取組企業の担当者からの事例発表を交えた意見交換を行い、220名をも超える参加者から「生物多様性保全に向けて企業が果たすべき役割について考える貴重な機会」として高い評価を受けました。

新しいウィンドウが開きますシンポジウム「企業が語るいきものがたり」

ABINC(エイビンク)認証事業支援

三井住友海上が会長企業であるJBIB(企業と生物多様性イニシアティブ)策定の「いきもの共生事業所推進ガイドライン」にもとづき、企業の事業所や工場の緑地の量・質、管理や環境活動など、生物多様性に関する取り組みを評価・認証する機関として、2013年にABINC(エイビンク)が設立されました。その認証事業において2016年度までに46施設が認証されています。インターリスク総研はその事務局として、認証事業および普及活動に貢献しています。

自然資本の活用に関するシンポジウムの参加

三井住友海上では、「一般社団法人レジリエンス・ジャパン推進協議会」の会員として、グリーンレジリエンスワーキンググループに参加しています。「グリーンレジリエンス」とは、自然資本の適切な配置、管理によって防災・減災や地域創生に役立たせるというもので、国の「国土強靭化アクションプラン2017」にもキーワードとして記載されるなど注目を集めつつある考え方です。2016年5月には、「グリーンレジリエンス シンポジウム」を開催し、また、2017年3月には、「第1回グリーンレジリエンス大賞」授賞を通じて先進取組団体を表彰することにより、グリーンレジリエンスの取組推進を支援しています。

シンポジウムの様子

シンポジウムの様子


生物多様性保全活動

2010年のMS&ADインシュアランス グループ発足を機に、グループの環境取組として「湿地」に焦点を当てた生物多様性保全活動を立ち上げ、全国各地で社員によるボランティア活動を行っています。また、生物多様性豊かなインドネシアの熱帯林の再生や、自社ビル周辺緑地での生物多様性への配慮など、さまざまな生物多様性保全活動に取り組んでいます。

アラートのイメージ

アラートのイメージ

三井住友海上では、インターリスク総研と協力して、野生動物との交通事故多発エリアに接近すると音声で注意を促すサービスを行っています。これは、交通事故死、いわゆるロードキルが希少生物の減少要因のひとつであり、地域の方々や環境省でも効果的な対策に課題を持たれていたことから開発したものです。大型哺乳動物との接触は甚大な自動車事故の損害につながる可能性もあり、本サービスはドライバーの安全にも寄与することになります。沖縄県(ヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコ)、鹿児島県(アマミノクロウサギ)、長崎県(ツシマヤマネコ)のほか、シカやタヌキ等の中大型哺乳動物にも対象を広げ、6道県で情報提供を行っています。今後も、対象動物および対象地域を順次拡大し、全国各地でサービスを展開していきます。


「MS&ADラムサールサポーターズ」

「ふゆみずたんぼ」の稲刈り

「ふゆみずたんぼ」の稲刈り

MS&ADインシュアランス グループでは、ラムサール条約に登録されている湿地を中心とした水辺の環境保全活動「MS&ADラムサールサポーターズ~いのち・つなげる・水辺から~」を推進しています。2010年度から始まった取り組みは、現在全国11ヵ所の湿地で約1800名のグループ社員と家族が参加する活動に広がり、また部支店単位でも活発に活動しています。2015年度からは、条約で謳う「賢明な利用」を体現する取り組みとして、生きものにやさしい「ふゆみずたんぼ」での稲作を栃木県小山市で始めています。お米をつくる面白さと生きものにふれ合う楽しさを体験する活動に社員とその家族が参加しました。

新しいウィンドウが開きますMS&ADラムサールサポーターズ


森林の再生と持続可能な地域社会形成の支援(インドネシア)

三井住友海上では、インドネシア・ジャワ島のジョグジャカルタ特別州において熱帯林再生プロジェクトを推進しています。1990年代後半の経済危機時に地元住民の不法伐採により劣化した野生動物保護林の修復と再生を期すため、2005年よりインドネシア政府と連携し、約30万本の植樹を行ってきました。さらに地元住民の経済的自立を目的とした農業技術指導や小学校教師への環境教育を行い、森林の再生と持続可能な地域社会の形成に向けて取り組んでおり、インドネシア政府からも高い評価を得ています。2016年4月からは第Ⅲ期プロジェクトを開始し、周辺地域住民への植林・育林指導を行うなど、地域経済の活性化と保護林の保全に努めています。同年10月には第Ⅱ期完了式典がジョグジャカルタ特別州知事、インドネシア金融サービス庁や在インドネシア日本国大使館から来賓を迎えジョグジャカルタで開催されました。また、2014年度から開始した社員向けツアーは、2016年度で3回目となり、再生した森林の視察や当社現地法人が継続的に支援している地元の小学校との交流を行うことで、会社の社会的貢献取り組みに対する理解を深めています。

新しいウィンドウが開きますインドネシア熱帯林再生プロジェクト


農業技術指導の様子

農業技術指導の様子

教育プログラムの様子

教育プログラムの様子


SEGES Superlative Stage 認定ラベル

SEGES
Superlative Stage
認定ラベル


ABINCのロゴマーク

ABINCのロゴマーク

三井住友海上の駿河台ビル緑地は、2011年、公益財団法人都市緑化機構が運営する「社会・環境貢献緑地評価システム(SEGES)」で最高ランクとなる「Superlative Stage」に都心のビル緑地として初めて認定され、2016年も維持認証を受けました。2003年から関連部署および緑地管理を担う専門家など社内外のメンバーが連携する駿河台緑地PTを組成し、「緑地マネジメントシステム」を構築、運用し ていることが評価されています。樹種の選定においては、在来種を中心に鳥や蝶などが好む樹種を選ぶなど、生物多様性に配慮してきた結果、過去に観察されなかったヤマガラやアオジなどの野鳥が見られるようになりました。駿河台ビルと駿河台新館が一体となり、緑の拠点として皇居と上野公園をつなぐ「エコロジカル・ネットワーク」の形成と都会における野鳥の生息域拡大に努めています。

これらの生物多様性に配慮した緑化や活動は、2014年2月に「一般社団法人いきもの共生事業推進協議会」が運営する「いきもの共生事業所®認証(都市・SC版)」を取得しています。2016年には認証された事業所のうち、「第1回ABINC賞」で最高位となる優秀賞を受賞しました。
また、樹木の階層構造を備えた緑地は蓄雨効果にも優れており、都市水害の減災効果があります。計算上は屋上庭園だけでおよそ750トンの雨水を貯めることができ、これは100mm/時の豪雨3時間分に相当します。こうした緑地の持つ多面的な機能が評価され、2016年「第1回 グリーンレジリエンス大賞」で優秀賞を受賞しました。

新しいウィンドウが開きます駿河台ビルの緑地

地域社会への啓発活動

MS&ADインシュアランス グループでは、約4万人の社員が働いています。グループとして環境・社会貢献活動を推進していくためには、活動の主体である社員を対象に、継続的な啓発活動が必要と考えています。

湿地の生物多様性に関する出張授業

宮城県大崎市立宮沢小学校での出張授業

宮城県大崎市立宮沢小学校での
出張授業

MS&ADインシュアランス グループでは、環境教育を推進するため、2014年に、6編の動画教材とQ&Aからなる環境教育プログラムを作成し、出張授業を開始しました。子どもたち一人ひとりに配布する副教材の下敷き・ハンドブックや渡り鳥の実寸大のぬいぐるみなどを用意し、体験して楽しめる学習の工夫を取り入れています。2016年度は出張授業を全国で7回開催し、150名の小学生らが参加しました。今後も、ラムサール条約で謳われている湿地の生物多様性保全に関する啓発活動(CEPA:Community Education Public Awareness)に取り組んでいきます。

新しいウィンドウが開きます学ぼう!ラムサールサポーターズ


ECOM駿河台からの情報発信

日本自然保護協会との共催イベント

2012年5月にオープンした「ECOM駿河台」は、環境や自然に関するさまざまな情報を発信する環境コミュニケーションスペースです。吉野のヒノキのムク材を壁面に使うなど、木にこだわった内装と家具に囲まれながら、目の前に広がる緑地を楽しむ空間となっています。周辺の緑地や近隣に関する情報の発信をベースに、月ごとに自然や生きもの等に関連する写真展やイベントを行っています。また、駿河台緑地を研究フィールドに、都市における生物多様性や緑地によるヒートアイランド現象の緩和効果等を調査する大学の研究もサポートするなど、大学との連携に積極的に取り組んでいます。


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ラムサールサポーターズ~いのち・つなげる・水辺から~

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