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高齢化社会の課題、介護離職対策とは? - 2017年の育児・介護休業法改正後、仕事と介護の両立に対する企業の課題意識や取り組みはどう変化したか - 高齢化社会の課題、介護離職対策とは?
2017年の育児・介護休業法改正後、仕事と介護の両立に対する企業の課題意識や取り組みはどう変化したか

少子高齢化の進展に伴い年々増加する介護離職者は、いまや年間10万人を超えているといわれています。企業にとってもこうした状況は事業への影響が大きく、介護離職の防止対策は喫緊の重要な経営課題となっています。国も「介護離職ゼロ」に向かって様々な施策を検討・実行し、2017年には育児・介護休業法が改正されました。今回のレポートは、MS&ADインシュアランス グループのMS&ADインターリスク総研が2015年と2017年に実施した「仕事と介護の両立に関する取り組み状況に関するアンケート調査」から、介護離職の現状と対策を考察します。

DATA1 直近3年間の介護離職者の発生状況 DATA1
直近3年間の介護離職者の発生状況

<図1>直近3年間の介護離職者の発生状況(従業員規模別、2017年調査)

<図2>直近3年間の介護離職者の内訳(2015・2017年の調査結果を男女・年代ごとに比較)

<図1>直近3年間の介護離職者の発生状況(従業員規模別、2017年調査)

<図2>直近3年間の介護離職者の内訳(2015・2017年の調査結果を男女・年代ごとに比較)

介護離職は「性別や年代を問わない」問題に

2017年の介護離職の発生状況は、従業員規模が小さい企業では2.4%〜8.8%と少ないのですが、従業員規模が300名以上の大規模企業になると、35%の企業において介護離職者が発生しています。発生率は2015年から微増しましたが、介護離職者の内訳は2015年から大きく変化しています。2015年は男女ともに40代・50代が突出して多かったのに比べ、2017年は男女や年代ごとの差が少なくなっています。介護離職はもはや中高年特有の問題ではなく、性別や年代を問わない問題となってきています。

DATA2 介護離職の課題認識と取り組み状況 DATA2
介護離職の課題認識と取り組み状況

<図3>介護離職防止・低減に関する取り組みの優先度(2015・2017年の調査結果を比較)

<図4>介護離職防止・低減に関する全般的な取り組み状況(2015・2017年の調査結果を比較)

<図3>介護離職防止・低減に関する取り組みの優先度(2015・2017年の調査結果を比較)

<図4>介護離職防止・低減に関する全般的な取り組み状況(2015・2017年の調査結果を比較)

課題意識が高まり対策に取り組む企業も増加

近年の介護離職増加に伴い、企業の課題認識も変化しています。介護離職防止や低減に関する取り組みについては、2015年・2017年ともに6割以上の企業が中長期的課題だと捉えており、この傾向は継続していますが、「優先度は高くない」と答えた企業は23.6%から14.3%に減少しており、企業の関心の高まりがうかがえます。そして取り組みの実施状況については、「実施している」企業は30%を超え、「実施していない」企業は36.3%に減っており、仕事と介護の両立を支援する「雰囲気づくり」はすこしずつ進んでいます。

DATA3 仕事と介護の両立に向けた取り組み DATA3
仕事と介護の両立に向けた取り組み

<図5>介護に関するニーズ等の実態調査の実施状況(2017年調査)

<図6>介護制度の整備状況(2017年調査)

<図7>自社の仕事と介護の両立支援制度の周知(2015・2017年の調査結果を比較)

<図5>介護に関するニーズ等の実態調査の実施状況(2017年調査)

<図6>介護制度の整備状況(2017年調査)

<図7>自社の仕事と介護の両立支援制度の周知(2015・2017年の調査結果を比較)

介護支援制度を従業員に周知することが重要

2015年の調査では、介護離職を防ぐために仕事と介護の両立に向けた課題として最も多くあげられた項目は「介護に関わる社内制度の整備」でした。しかし、制度設計にあたって企業規模や業務内容や人員構成により必要な制度や対策は様々であると想定されます。そのため自社の状況の把握が必要ですが、介護に関する従業員のニーズ等の調査を実施している企業は約7%にとどまっており、より多くの企業が調査を実施することが望まれます。
次に、企業の介護支援制度の整備状況を見てみると、介護休業の期間や対象者の拡大や、短時間勤務や介護休業の分割取得について整備している企業の割合が高まりました。これは育児・介護休業法の改正が影響しているものと思われます。しかし、7割以上の企業が自社の介護支援制度の周知ができておらず、この状況は2015年からほぼ変わっていません。制度を有効に活用するためにも、従業員への周知の実施を強く推奨します。

DATA4 仕事と介護の両立に向けた課題 DATA4
仕事と介護の両立に向けた課題

<図8>仕事と介護の両立に向けた課題(2015・2017年の調査結果を比較)

<図9>介護離職防止に対する最も効果が高い取り組み(2015・2017年の調査結果を比較)

<図8>仕事と介護の両立に向けた課題(2015・2017年の調査結果を比較)

<図9>介護離職防止に対する最も効果が高い取り組み(2015・2017年の調査結果を比較)

従業員の働き方の見直しを最優先課題に

今後の「仕事と介護の両立に向けた課題」については、2015年・2017年ともに「介護に関わる社内制度の整備」が1位にあげられていますが、2位は「従業員の介護離職防止(2015年調査6位)」、3位は「残業時間削減等に関する取り組み(2015年調査7位)」という結果になり、「残業時間削減等に関する取り組み」が大きく順位を上げました。これは介護離職防止対策のみならず、「働き方改革」の一環として多くの企業が積極的に取り組んでいることが要因だといえるでしょう。そして、介護離職防止に対する最も効果が高い取り組みとして約5割の企業が「会社の制度」をあげています。つまり、介護離職防止対策としても、従業員の働き方を見直し「介護に関わる社内制度の整備を行う」ことが、企業として最優先で取り組むべき課題の一つであるといえます。

長期化する介護期間のリスクにそなえて

介護期間は年々長期化しており、現在では平均で約5年を要するという調査結果もあります。仕事と介護を両立していくためには、まずは介護に直面した際にスムーズな対応ができるように準備することが重要です。そして企業は、各種の介護支援制度について従業員が理解を深められる場を提供し、教育・周知すると同時に様々な介護支援制度をどう活用していくべきかを伝え、従業員の意識を高めることが求められています。

詳しい調査結果をご覧になりたい方はこちら MS&ADインターリスク総研HPへ 詳しい調査結果をご覧になりたい方はこちら MS&ADインターリスク総研HPへ

MS&ADインシュアランス グループの三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、ならびにMS&ADインターリスク総研は、関連会社と共同で企業の人事部門向けに「仕事と介護の両立支援サービス」を開発し、提供しています。本サービスは、超高齢化社会を迎え、企業にとって従業員の介護離職が喫緊の経営課題になっているいま、厚生労働省による「介護離職を予防するための両立支援対応モデル」に基づき、課題の洗い出しやめざすべき方向性等をアドバイスする新たな支援サービスです。
今後もMS&ADインシュアランス グループは、企業の安定的な経営と働きやすい社会の実現に貢献する商品・サービスの開発を積極的に進めていきます。

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