MS&ADインシュアランスグループは、「グローバルな保険・金融サービス事業を通じて安心と安全を提供し、活力ある社会の発展と地球の健やかな未来を支えます」というミッションのもと、2010年に誕生しました。このミッションの実現に向けて、2030年にめざす姿として「レジリエントでサステナブルな社会を支える企業グループ」を掲げ、社会とのかかわりを大切にしながら着実に成長してきました。

 

『レジリエントでサステナブルな社会』とは、「予期せぬ出来事による被害を最小限に抑え、新しい環境に適応し、再び発展できること」、「経済と環境、社会のバランスが保たれ、地球環境や社会システムが将来にわたって持続し得ること」を意味します。当社グループは、前中期経営計画で広く浸透したCSV(社会との共通価値の創造)を経営基盤に、気候変動をはじめとするさまざまな社会課題の解決に貢献し、社会とともに成長することで、新たなステージを目指していきます。

 

保険は時代とともにリスクに適応し、変化を続けてきました。パンデミックや自然災害の激甚化など、さまざまなリスクが顕在化する今、私たちが果たすべき役割は、経済的損失の補填だけでなく、リスクを予防し、リスクの発現を防ぐためのソリューションを提供することだと考えています。2022年からスタートした中期経営計画(2022-2025)では、この役割を「リスクソリューションのプラットフォーマー」と表現しました。

「Value(価値の創造)」「Transformation(事業の変革)」「Synergy(グループシナジーの発揮)」を中期経営計画の柱として、補償・保障前後における新たな価値を提供する商品・サービスの提供、データやデジタルを活用したリスクコンサルティングの高度化、新たなビジネスの創造、一層の業務効率化と品質向上を実現していきます。

 

社会に目を転じると、新型コロナウイルスとの共存が進み、経済活動が正常化しつつある一方、ロシアによるウクライナ侵攻に端を発する急速なインフレの進行やサプライチェーンの分断等が、世界経済の回復力を弱めています。また、地球規模の温暖化による自然災害の多発と激甚化は、人々の生活や企業の事業活動に深刻な影響をもたらしています。私たちは、先行きの不透明な時代にこそ、「リスクソリューションのプラットフォーマー」としての本領を発揮し、社会を支える保険・金融グループとしての使命を全うしていきます。同時に、当社グループの事業における大きな転換点と捉えて、スピード感を持って収益構造の変革に取り組んでいきます。

 

今後も、ステークホルダーの皆さまとともに、社会との共通価値を創造し、レジエントでサステナブルな社会の実現に貢献していきます。引き続き、一層のご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。
 

2023年4月