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多発する豪雨や水災。その教訓と対策は? - 関東・東北豪雨の教訓と今後の水災対策の動向をレポート 多発する豪雨や水災。その教訓と対策は?
関東・東北豪雨の教訓と今後の水災対策の動向をレポート

今年7月の九州北部を中心とした大雨により被害を受けられました皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。

近年、台風の大型化や気候変動の影響を受け、大雨による河川氾濫や浸水、地すべりや土石流が増加傾向にあります。2015年9月の「平成27年9月関東・東北豪雨」に引き続き、翌2016年の8月から9月にも東北と北海道に台風が上陸し、大雨による甚大な被害が発生しました。このような水災被害を最小限に抑えるため、豪雨が発生した状況を振り返り、今後の有効な防災・減災対策を考えます。

POINT1 近年発生した「災害をもたらした気象事例」(一部抜粋/2011年~2016年) POINT1
近年発生した「災害をもたらした気象事例」(一部抜粋/2011年~2016年)

表1「災害をもたらした気象事例」の抜粋(2011年から2016年)

表1「災害をもたらした気象事例」の抜粋(2011年から2016年)

表1「災害をもたらした気象事例」の抜粋(2011年から2016年)

関東・東北・北海道の豪雨で甚大な被害が発生。

気象庁の「災害をもたらした気象事例」を見ると、近年では台風による被害のほか、低気圧や前線等の気象事例でも甚大な被害が発生しています。特に記憶に新しい2015年の「平成27年9月関東・東北豪雨」では記録的な大雨が降り、関東・東北地方を中心に19河川で堤防が決壊したほか、67河川で氾濫等が発生し広大な地域が浸水しました。そして2016年8月から9月には、東北・北海道に上陸した台風による大雨で、北海道や東日本の太平洋側の各地で河川の氾濫、土石流・がけ崩れなどの土砂災害が発生しました。

POINT2 2015年関東・東北豪雨のイメージ図 2016年8月に上陸した台風の経路図(出典:気象庁) POINT2
2015年関東・東北豪雨のイメージ図
2016年8月に上陸した台風の経路図(出典:気象庁)

図1 2015年関東・東北豪雨のイメージ図

図2 2016年8月に上陸した台風の経路図(出典:気象庁)

台風7号(上陸)

台風9号(上陸)

台風10号(上陸)

台風11号(上陸) 図2 2016年8月に上陸した台風の経路図(出典:気象庁)

豪雨が発生した状況を振り返る。

まず2015年の「平成27年9月関東・東北豪雨」が発生した状況を整理してみましょう。2015年9月9日当時、日本海には台風18号から変わった温帯低気圧が停滞し、日本列島の南東沖には台風17号が位置していました。その結果、温帯低気圧に南から吹き込む湿った空気の流れと、台風17号からの湿った南東風がぶつかり、関東から東北に「線状降水帯」と呼ばれる積乱雲の列が形成されます。この「線状降水帯」の下で激しい雨が続き、9日から11日にかけて記録的な降水量となったのです。また、2016年8月には台風7号、9号、11号が北海道に上陸し、台風10号が岩手県に上陸しました。当時、太平洋高気圧が通常よりも日本の東側に位置していたため、日本付近への張り出しが弱く、台風の経路を変化させた要因と考えられます。そのため、今までは比較的台風の影響が少なかった北海道・東北に台風が上陸し、長期的・断続的に大雨をもたらしました。

POINT3 2015年関東・東北豪雨での被害を受けて検討された事項 POINT3
2015年関東・東北豪雨での被害を受けて検討された事項

表2 2015年関東・東北豪雨での被害を受けて検討された事項 表2 2015年関東・東北豪雨での被害を受けて検討された事項

関東・東北豪雨の教訓と課題。

内閣府中央防災会議「水害時の避難・応急対策検討ワーキンググループ」の報告書(平成28年3月公表)では、「平成27年9月関東・東北豪雨」での住家の浸水被害のほか、民間企業の工場や小売店の店舗、行政機関の被害状況も報告されています。その中で被災市町等への聞き取りの結果を踏まえ、表3の7事項が今後の課題として検討されています。特に「実効性のある避難計画の策定」では、水災リスクを正しく認識することが基本であり、水災発生を想定した行動手順と役割分担の確認が重要であるとまとめられています。

POINT4 最大規模の洪水想定が公表された水系の一覧・荒川水系荒川の最大規模を想定した洪水浸水想定区域図(出典:国土交通省関東地方整備局10)) POINT4
最大規模の洪水想定が公表された水系の一覧
荒川水系荒川の最大規模を想定した洪水浸水想定区域図(出典:国土交通省関東地方整備局10))

表4 最大規模の洪水想定が公表された水系※の一覧(2016年6月20日時点) 図表1

表4 最大規模の洪水想定が公表された水系※の一覧(2016年6月20日時点) 図表2

表4 最大規模の洪水想定が公表された水系※の一覧(2016年6月20日時点) 図表1

表4 最大規模の洪水想定が公表された水系※の一覧(2016年6月20日時点) 図表2

図3 荒川水系荒川の最大規模を想定した洪水浸水想定区域図(出典:国土交通省 関東地方整備局10))

図3 荒川水系荒川の最大規模を想定した洪水浸水想定区域図(出典:国土交通省 関東地方整備局10))

図3 荒川水系荒川の最大規模を想定した洪水浸水想定区域図(出典:国土交通省 関東地方整備局10))

新たなステージの防災・減災へ。

国土交通省は近年の極端な豪雨の局地化・集中化・激甚化などを「新たなステージ」と位置づけ、2015年1月に「新たなステージに対応した防災・減災のあり方」を公表しました。水災被害の最悪の事態を想定して、人命を守り社会経済の壊滅的な被害を回避することが基本的な考え方となっています。また、2015年7月には「水防法等の一部を改正する法律」が施行され、「想定し得る最大規模の降雨」を前提とした新たな洪水浸水想定区域と家屋倒壊等氾濫想定区域が公表され始めています。

POINT5 タイムラインによる事前行動計画のイメージ(出典:国土交通省) POINT5
タイムラインによる事前行動計画のイメージ(出典:国土交通省)

図4 タイムラインによる事前行動計画のイメージ(出典:国土交通省11)) 図表1

図4 タイムラインによる事前行動計画のイメージ(出典:国土交通省11)) 図表2

タイムラインを活用した水災対策に期待。

タイムラインとは、災害のピークとなる時刻から逆算して、いつ、誰が、何を実施するかを明確にした事前防災行動計画です。水災は地震と違って、事前に降雨や台風などで予測が可能なため、発災前にどれだけ被害軽減策を実行できるかが重要になります。タイムラインを策定し、関係者が共通の時間軸で防災行動を実行することで、組織・部門の連携や実施事項の抜け漏れ防止につながり、有効な防災・減災対策になると期待されます。図4は自治体のタイムラインの一例ですが、この考え方は企業や家庭の防災・減災にも応用できます。

水災のリスクを知り、今すぐ防災・減災対策を!

今回のレポートでは、近年の集中豪雨や大型台風による水災の傾向と教訓、そして国や自治体の対応策をまとめてみました。企業や家庭においても、将来的に起こり得る水災リスクの可能性を正しく知ること、そしてリスクに応じた防災・減災の対策をしっかり考えておくことが必要ではないでしょうか。

詳しい調査結果をご覧になりたい方はこちら インターリスク総研HPへ 詳しい調査結果をご覧になりたい方はこちら インターリスク総研HPへ

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