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3.保険業界の動向と変遷生命保険業界

保険業界を取り巻く環境

マクロ環境の変化

その他の産業と同様、保険業界を取り巻く環境変化で最も大きなものは、日本の少子高齢化と人口減少社会の到来です。人口減少そのものは、一義的には市場の縮小につながりますが、一方において高齢化によって病気やケガ、老後の生活への備えなど、「長生きリスク」が増大し、医療・年金・介護など生前給付型の商品に対するニーズが高まっています。

また日本には国民年金や厚生年金、健康保険といった公的保険制度がありますが、少子高齢化などにより財源が不足してきている現状から、自助努力による備えが大切になってきており、民間の生命保険会社が果たす役割はますます大きくなると考えられます。

損保マーケットにおいても、自動車保有台数や住宅着工件数、企業の設備投資の推移など日本のマクロ動向が販売に大きな影響を及ぼします。失われた20年と言われる景気低迷も背景にあり、業界全体の保険料の伸びは鈍化していましたが、景気回復の足音が近づくにしたがい、販売面でも復調のきざしが見えてきました。また、社会の複雑化やIT、代替エネルギー等の技術革新が、新たなリスクと保険ニーズを生み出しているという側面もあります。

一方、日系大手損害保険各社は、歴史的に日系商社や大手メーカーの海外事業拡大に伴って海外に拠点を設置し、現地で保険ビジネスを拡大してきました。近年は中堅・中小企業の海外展開も進み、日系企業に対する現地での保険サービス提供は定着しつつあります。
加えて、2000年以降は、海外保険会社との提携やM&Aなどを通じて現地ローカル市場(現地企業や個人マーケット)への参入を開始しており、特に大手損保にとって海外事業は成長のエンジンとなっています。

自然災害

近年、国内外で地震や台風など自然災害への意識が高まっています。自然災害の発生は人や物に大きな被害や損害を与えます。自然災害は保険事業にとって大きなリスクファクターである一方、備えとしての保険に対する需要はますます高まっており、保険会社は高度なリスク管理のもと、「国民生活の安定および国民経済の発展に資する(保険業法第一条)」という社会的使命に応えていくことが求められています。

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金融自由化以後の保険業界

損保業界の自由化

従来、日本の金融業界に対する行政手法は「護送船団方式」とも言われ、保険業界についても保険商品にあまり差はありませんでした。それが1996年に改正された保険業法によって、大きく〝自由化〟に舵が切られます。
56年ぶりに全面改正された同法では、「規制緩和・自由化」や「健全性の維持」を柱として、①子会社方式による生保・損保の相互参入の解禁②商品・料率の届出制の導入③料率算定会制度の見直し―などが盛り込まれました。

さらに同年12月には、「日米保険協議」が決着し、算定会料率の使用義務が廃止され、リスク細分型自動車保険が認可されます。これにより、各社の特色を出した保険商品や自由な保険料の設定が可能になったうえ、通販専業の外資系損保が日本の自動車保険市場に参入しました。

2001年からは保険商品の銀行窓販が一部解禁され、商品や料率だけでなく販売チャネルも多様化の時代を迎えました。

また、保険業界をとりまく環境変化(保険商品の多様化・募集チャネルの多様化・代理店の大型化)を受けて、2016年5月に全面施行された保険業法の改正では、「保険募集の基本的ルールの創設」と「保険募集人(代理店)に対する体制整備義務の導入」を柱としています。

自由化以後の主な出来事

3メガ損保グループの誕生

こうした自由化の流れに伴う新商品の開発負担や保険料率の競争激化などは、各社により効率的な経営の必要性を志向させ、合併による規模の拡大が進みました。2001年の「第一次再編」によって、14社あった上場会社が8社に集約されました。また、業界再編の背景にはバブルが崩壊し日本経済が長らく停滞していたことや、差し迫る少子高齢化に備えることもその理由に挙げられます。

合併によるコストの削減などにより、事業費は一定の改善をみましたが、自動車事故件数の増加や自然災害の増加などで損害率はしばらく上昇傾向にありました。その後、自動車保険については料率改定や割引制度(ノンフリート等級制度)の改定を経て、損害率は改善傾向に向かっていますが引き続き、収益に直結する損害率と事業費率の改善が損害保険各社の課題であることには変わりはありません。

事業費率と損害率の推移

損害保険各社がさらなる合併・統合を推し進めた結果、2010年4月にはMS&ADインシュアランス グループ、SJNKグループ(現損保ジャパン日本興亜グループ)が誕生。すでに発足していた東京海上グループと合わせて、3メガ損保グループと呼ばれ、損保の収入保険料全体の9割以上を占めるまでになっています。

※本コンテンツは、保険産業や当社事業内容・経営戦略等をよりご理解いただくための補助資料として作成しています。
正確かつ公正な情報を掲載するよう努めておりますが、その内容を保証するものではありません。

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